今年の初物は産地でも話題の新品種「トキ」です。
以下文献からの抜粋。
「青森県五所川原市の土岐伝四郎氏が王林と紅月を交配育成したものであるとして、2001(平成13)年青森県の種苗会社より種苗登録を出願、2004(平成16)年に登録された品種です。しかし、トキと王林および紅月の遺伝子型解析から、王林と紅月を交配親とするとトキのような遺伝子型のリンゴは生じないこと、王林とふじの交配であれば、トキのもつ遺伝子型を矛盾なく説明できることがわかりましたので、花粉親はふじではないかと思われています。」
筆者の実家りんご園ではこれが初物になるんですが、毎年悩まされる台風の被害も今年は少なくて済んだようであり、この時期に無事初ものりんごにお目にかかれるとほっとします。
さてさて問題の新品種は...?
実際に届いた品の外観と上記の説明によればこれはまず「王林」が主体でその着色系・早生系としての育成種であろうと言う予測が立つのですが、......実物はまず香りが3:7ぐらいにふじに近いです。また玉の形もふっくらまん丸でありこれはごつい形が特徴の王林とはかなり違っています。
肝心のお味の方ですが、この品種は今回のサンプル品で15度程度の糖度があり比較的糖度は高くなりそうな感触であるとの事。実際この時期のりんごとしては出色の甘さですから今後に期待が持てる品種と言えるでしょう。
また味自体は、これはきれいに王林とふじがミックスされていておもしろい美味しさになっています。
期待の新品種ですからどしどしご注文をと申し上げたい所ですがなにしろ実家でも今年がようやくの初なりで、わずかな数量をごく一部にご案内した分で収穫と同時に完売のようですから今年食べる事が出来たのは筆者と例の500枚LPを世話してくれた友人とあとはグッドタイミングだった世田谷の某一名様だけでした。
来年以降しばらくはある程度まとまった量を生産できる予定ですのでご期待ください。
続いて「弘前ふじ」です。
(こちらはすでにまとまった量の生産が確保できておりますので数十〜百箱単位でのご注文にお応えできる準備が成されております。)
これは近年数種類誕生している所謂「早生ふじ」 のひとつなんですが、りんご試験場の育成品種ではないのでなかなか正確な説明をしているページが見当たらないです。
とりあえずのリンクを貼っておきますのでおおざっぱな所でご理解ください。
この「早生ふじ」に関しては筆者ももう少し勉強してからまたご報告いたしますが、なにしろ「ふじ」をベースにして何らかの変異や交雑があり結果的に非常に早い時期に収穫できる「ふじに良く似た」りんごを品種として確立したものがこれらであって、本来のふじとは別の品種であると言う点は注意する必要があります。
つまり本来のふじよりも相当に早い時期に似たような味を楽しめると言う利点に対し、本来のふじが持つ驚異的な長期保存性などの特徴を兼ね備えていると言うわけでは決して無く、これはあくまでも「早生りんご」としての評価をすべき種類のものであると思うのです。
ちなみに写真の二個には(たまたまですけど)そのふじの特徴が現れています。
向かって右は白い点々(「星」と呼んでます)がはっきりと付いていますが左のものははっきりしてなくて、その代わりにうっすらと縦縞模様が付いているのがおわかりいただけるでしょうか?
この二つの特徴はふじが誕生した直後から知られている代表的な系統の違いであり、枝変わりによる新品種を作る場合は こう言った特徴が顕著に現れるものをピックアップしてその枝を接ぎ木し固定化して行くと言う作業が行われます。
りんごの場合、通常接ぎ木したものが結実するまで5年かかりますので、最初に発見した特徴がうまく現れるかどうかを確認できるのが5年後と言う意味にもなりますね。それが当初の思惑通りの結果であればその枝をさらに接ぎ木で増やして行きそこから更に5年後にようやくまとまった量の収穫ができてようやく換金作物となり得るわけです。
つまり10年間はその作業をしている部分の収入はゼロ。(汗)
ついでに言うと実際は10年後に期待通りの評価を得られる保証はありませんからこれはある意味バクチ的なチャレンジでもあり、それでもそう言ったチャレンジを続ける筆者実家のような農家には銭金で片付けられないような何らかの理由があると言う事なわけなんですけど、ま、この件に関しましてはまたの機会に書きましょう。
最後がネクタリンの「秀峰」で、これはネクタリンとしては最晩生種になります。
兄から送ってもらったものは当然ながらB級品ハネものであり、ここでのダメな理由は例えば右のつる付近に付いた黄色い筋。
これは枝に隠れて日光が当たらず着色しなかった部分なんですけど、出荷段階ではこれが問題とされて一気に格安の評価となります。
桃系の果物ってツルが短いですから果実を回して向きを変えるって事が不可能なんですけど(汗)実際の産地市場では確実にダメの対象となってしまいますね。
実際、筆者実家で「ご家庭用」として比較的安価な設定をしている品はこう言ったものを中心に選別してお送りしているわけなんです。
従って味に関しては「特選・贈答用」として慎重に選別しているものと全く変わりはなく、そのため筆者としてもまた生産者である兄としても「ご家庭用」でご注文いただく事をお勧めしております。
「贈答用」としてご注文いただいた場合(価格は約二倍)は相当に気合いを入れて選別していますので上記とは逆の意味・生産者の本気の品と言う意味でご期待いただければ宜しいかと思います。
.........
実は今まではちょっと、筆者の実家の話でもあるしあまり宣伝するのも気が引けるしと思って遠慮してたんですけど、どうも兄があまりにも奥ゆかしいと言うか口べたと言うかとにかく歯がゆいので今年からはちょっと積極的にこのblogで書いてみます。
どうぞ宜しくおつき合いくださいませ。
......と言う事で最後に直前情報です。
洋梨の「マルグリット マリーラ」(参考 )が間もなく出荷可能です。
価格は大玉6個入り2,400円(送料別)
こちらの洋梨は早生の品種ですが、今年のサンプル品は追熟完了状態で既に15度の糖度になっている事を確認しております。
さらに生産者のこだわりとして、食べごろの見極め(追熟)が非常に難しいこの洋梨ではお客様宅到着時から1〜5日後に最高の状態になるようコントロールしてお届けしています。
ご注文は「プロフィール欄」筆者メルアドまでお願いいたします。
既にご注文いただいた事がある、あるいは筆者経由でお送りした事がある方の場合は直接兄の方へご連絡していただいて結構です。
#繁忙期にはお返事が遅れる場合がありますのでご容赦ください。
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