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カテゴリー「e/f_雪道の走り方」の19件の記事

2006年2月24日 (金)

ABS 4(応用編)

ABS付きの車で雪道を走る場合、ブレーキングでこれが一旦作動したらあとは車任せになってしまうわけだし制動距離も確実に長くなる事から、この場合の模範解答は「スピード半分・ブレーキングは倍の距離から開始する」と言う事になる。なんだよせっかく最新のABS付き車を買ったのにとお嘆きになるのは勝手だが、そのせっかくの車を早々にパーにしたくなかったらもう少しお付き合い下さい。近ごろの車はクラッシャブル構造になってて簡単に潰れるのと、あと保険で賄おうと言う場合に思う通りの修理代が出ず、修理を諦めて全損にしてしまうと言う事例が多いのです。

さて、それだけの結論では少々つまらないのでこのABSの原理と言うものを考察しこれが非ABS車に応用できないものか考えてみる。

前の記事の繰り返しになるが、ABSの原理は細かなポンピングブレーキである。
単純に強いブレーキでロックしたタイヤは、そのままブレーキを強く踏み続ければロックしたままどこまでも滑り続けようとするのだがそのブレーキの踏み加減を一瞬大幅に緩めてやればタイヤのロックは解除され、また路面に対するグリップ力が回復する事になる。もちろんこの状態ではステアリングも反応するから車の向きを変える事もできるわけだ。これをタイヤのロックを検知した時点で自動的に反復して行なおうとするのがABSであると筆者は解釈している。

またABSの利点として車が真っすぐ減速すると言う事があって、これが非ABS車では強いブレーキング時に車が勝手に横を向いたりあらぬ方向に向かって滑走する事があって困るのだが、少なくともABSなら路上に止まれる確率は高くなるわけだ。
そこでこのABSの動作を手動で(足ですけどね..)試してみる事にする。
(実験はドライ路面、他人の迷惑にならないような広い場所を探して下さい)

最初に試すのはとにかくブレーキをけっ飛ばしてフルブレーキでタイヤをロックさせる事。このロックして滑走している間にステアを操作して、それが全く無視されると言う事も合わせてご確認頂きたい。
#市街地走行程度のスピードからではタイヤのフラットスポットを心配する必要も無いです。

次に同様にロックさせて車が停止する以前(滑走中)にブレーキを一旦抜いてみる。
#当然「キーーー」っと言うタイヤのスキール音は消えますよね?
これでグリップが回復するのですぐにステアを操作してみる。
#いつものステアを切った感じより、車が一気に向きを変えようとするのがわかりますか?
さらにもう一度やり直してステアと同時にアクセルも少し踏んでみる。
#車の姿勢が変化するスピードが大幅に早くなるはずです。

この実験でわかるのはパニックブレーキを踏んでタイヤがロックしたままの状態で為す統べなく対向車なりに向かって自分の車が突っ込んで行こうとしている状況で、そのままでは確実にぶつかってしまいそうな場面でもこの実験のようにして一旦ブレーキを抜き「止まる」のではなく「避ける」手段を講じる事で事故を回避できる可能性が出てくると言う事である。

上記の実験で車の挙動が早くなるのはブレーキングによって車の前方に荷重が移動しているためであり、単純にステアの効きが良くなる方向となるのだが、実はABSの本来の目的はこの「避ける」と言う事なのであり、つまり強いブレーキングをしつつも積極的にステア操作を行なって衝突を回避するための補助装置と考えるべきなのだ。
ABSだからブレーキを踏んでればあとは車がなんとかしてくれる...って!? 、そんなわけは無いでしょう?

よってまずABSな人は上記の「ステアリング操作で衝突を避ける」と言う努力をしていただきたい。

また非ABSな人は、
1,ブレーキングはABSの真似をしてみる。言葉にすると「ごごごごごごご」となる。この場合の「ご」は目一杯強いブレーキで良い。それによりタイヤがロックした事が感じられたなら素早く半分程度まで足の力を緩めるのだが、これは最初は積極的に足を手前に引き戻すぐらいの感覚が必要だ。この時、雪道等ではグリップが回復した事が僅かなショックとして感じられる場合もある。そうしたら再度「ご」。以後繰り返し。

2,次にある程度の速度まで減速できたなら今度は思い切ってブレーキから足を放しステアを入れてみる。一発で思うような方向には向かないかも知れないが少なくとも向きを変えられると言う事は実感できるだろう。

雪道でパニクった時に最も必要な事は「諦めずに」「ぶつかる最後の瞬間まで」「じたばたしてみる」事なのである。
例えそれが1%の確率だったとしても、何もしないでただブレーキを踏み続ける事と比べどっちがマシですか?と言う事を書いている。

以上、ようやくABS編が完結です。

2006年2月21日 (火)

ABS 3

筆者が業務上の都合で記事を書けない事が時々あるのだが(すんません)、...そんな時に限ってアクセスが増えるのはなぜなんだろう???
まぁ悪魔の仕業と言う事にでもしておこうか..(笑)

ABSの話を続ける。

これをくどくど書き続けるのには理由があって、読者の皆さまの中でABS付き車両をお持ちの方は是非ともあらゆる場面でのABSの挙動を積極的に確認してみる事をお勧めする。
#もちろん安全には配慮して下さい。

その特徴が最も顕著に現れる雪道での話をしよう。
まずABSと言うものは前の記事でお話したようにあくまでも「タイヤがスリップ」してから仕事を始める事になっている。そのため通常のドライ路面でこれが効く場面はほとんど無いはずだし、例え雨降りであってもかなり強くブレーキングしないと作動しないはずだ。
それが雪道の場合だと、ほんとしょっちゅう作動するんですよ。
なぜかと言うと..?
それは雪道での路面状況が非常に細かく変化する事に原因がある。
例えば通常のブレーキでなんとか止まれるような路面状況で、その中に一瞬凍った部分があったらどうなるか。現代のABSはプログラムも進化しているようだが、少なくとも初期のABSではこの一発の滑りを検知した瞬間に作動する事になる。
これが一旦作動したらその後の数秒間は動作を継続するわけであり、それが例えすぐドライ路面に変わっていたとしてもABSは律義に細かなポンピングブレーキを繰り返すのだ。
これで困るのはABS作動中の絶対的な制動距離が激しく伸びる事なのである。

実際の例として圧雪+部分的な凍結路の赤信号で停止すると言う場面を考えてみよう。もちろんあなたはいつもより控えめのスピードで走っており、そこから慎重にブレーキングしている。非ABS車での経験から考えれば十分安全に停止できるようにだ。
ところがそのさほど強くないはずのブレーキング中に一瞬の凍結を感知したABSは勝手に作動し始める。これは運転者には非常に不安感の強い「空走感」として捉えられるためほとんどの運転者は本能的にブレーキを更に強く踏み込むだろう。もちろんその事はABSに対して「そのままもっと頑張れ」と言う信号となってしまうわけで、進化したプログラミングでもこのパターンを回避できない場合が多いと思う。
結果的にABSが作動した車は当初考えていた信号の手前ではとても止まり切れず交差点の真ん中でようやく停止すると言う事になり兼ねない。もちろん信号は赤なわけであり、このパターンが事故につながる可能性は高いと言えるだろう。

ここで必要なのはABSに頼る前に路面を終始観察しながら走る事である。
前方の信号が赤で止まらなくてはいけないような場面でも、そのずっと手前から路面を観察して「強めのブレーキをしても良い部分」を選択するのだ。凍っている部分はもちろん避ける。(そんなところでブレーキングしてもロクな事は無いしね)
またこの場合に最も確実なのは地元の運転者を真似る事だ。前方の赤信号に対して周りの車が極端に早めのブレーキングを開始したら、それはそこに必ず何かの理由があるわけであり、例えば微妙に下り坂になっていたり、例えばそこだけ吹きっさらしで凍りやすい場所であったりと、地元の運転者ならではの経験があるわけである。

単純にABSと言うものを考える時、これは「ブレーキングでタイヤがロックした時にスピンに繋がらないよう車側がブレーキを制御してくれる」モノとすれば良いのではないか。一般のドライバーにとってスピンは相当に怖いものであるはずだ。これが少なくとも「車が真っすぐ走り」「場合によってはハンドルも効く」事を謳い文句に登場したABSが助けてくれるかも知れないわけで、実際それで助かったと言うドライバーも少なくないだろうとは思うものの、ハナから過信すればそれがもろ刃の剣となる場合もあると言うことを警告させて頂きたいのだ。

この話、筆者の力量ではうまくお伝えできない部分も多いのだが、もう少し続けさせて頂きたい。

2006年2月14日 (火)

ABS 2

雪道編が延々続いているが、筆者は決して「雪道マイスター」を気取っているつもりは無い。
#雪国で暮らす人ならこの程度の知識は持ってますよと言う経験則の部分を書いています。
#なので、専門家が見たら笑っちゃう部分が大である可能性があります。(突っ込まれてもこの筆者ではお答えしようがありませんから...)

...と一応お断りしつつも、気にせずどんどん書く。(笑)
ABS(アンチ・ロック・ブレーキ)システムの筆者なりの解釈なのだが、このシステムの基本は「ブレーキング時にタイヤが空転した(ロックした)」事をセンサーが検知して運転手が加えた物理的な「(大き過ぎる)踏力」を「非常に細かく間欠的に」「間引く」ものであると理解している。

このABSが作動する様子を体験したかったら、例によって安全な状況を選んでタイヤがロックする程度の強いブレーキングを試みれば良い。ABSの作動と同時に自分の足裏に「ゴゴゴゴッ」と言う感触が伝わってくるはずだ。
その時の自車のタイヤは瞬間的なロックを繰り返すのだが、ずっとロックしたままの状態と比較すれば相対的に大きな安心感が得られる事になっている。

タイヤと路面の関係を考える時、ブレーキが最大限の力を発揮するのは「滑る寸前」と言うことになっているようだ。もちろんこれはタイヤの状態や路面のμ(摩擦係数)の違いによって大きく左右され、当然ながらドライとレイン、あるいは気温(路面温度)と言った要素も重要になってくる。
普通の道路に対しての一方の究極がサーキットの路面であろう。レースユースを前提に作られたサーキットの路面は一般路よりもかなり大きなμになっている場合が多いため、普通の車を持ち込んで走ってみても、ブレーキ・コーナリング・加速と言った全ての要素が異次元のような高いレベルの挙動を示す事になる。(はっきり言って怖いっス...)
そしてもう一つの対極が雪道であると言って良いのではないか。

雪道+スタッドレスを一般路+夏タイヤの感覚で走ろうとすれば、それらの全ての要素の限界が極端に低くなっている事にすぐ気付くだろう。
#相当な腕っこきだったとしても、まず同じ感覚で走れるわけは無いでしょうね。
ABSはこの中のブレーキングをアシストするために開発されたと考えれば良いと思う。

路面のμが極端に低い雪道でのブレーキング(非ABS車)では、まず100%間違いなくと言って良いほど簡単にタイヤがロックし、そのままブレーキを踏み続ければ車は際限なく(..と思われるぐらいの長い距離を)滑走し続ける事になる。
交差点で右左折したいためににこれをやれば、ロックしたままの状態なら確実に歩道なり民家なりの道路外に飛び出す事になるし、また一見安全そうに見えるストレートでもブレーキング中に片車輪が路面の凸凹に捕まればそれをきっかけとしてあっという間にスピンするのだが、雪道ではそれも別に珍しい事ではないのだ。
#筆者だって何回スピンした事か...

2006年2月13日 (月)

ABS

エクシージって、ブレーキもすんごく良いみたいですね。車重が軽ければそこそこの制動力のブレーキシステムで済むわけで、余力をバランスに振ってやれば凄い事になるんでしょうね。
#止めるのにいっぱいいっぱいの車(HMね)では夢のようなお話...

近年の車はABSを標準装備したものが増えているようだ。ABSのシステム自体も相当進化しているようであり、仮に読者の方が新車を購入しようとする場合には、これを選択するのが自然な流れになってきていると思う。

とりあえずABSの有効的な使用例をご紹介しよう。

ある日の某上越自動車道を某赤い車が走っていた。
車速は○30km/h程度で、この車としてはまあクルージングですな。(笑)
運転手氏は紳士な方なので警察関係の方々に余計なお手間をとらせる事は好まず、路上を走る全ての車に対して注意を払いそれらの車の迷惑にならないような走行を心がけている方だ。
ふと前方はるか先左車線にフツーのクラウンを発見。
運転手氏の脳みそには「上越はゼロクラウンの覆面がいるかんね」と言う某客からの情報が入っている。
クルージングスピードを保ったままそのクラウンを注視する運転手氏。...もろもろの特徴から明らかに覆面である事が判明。(笑)
ここでこの運転手氏は一切躊躇すること無くフルブレーキをカマしたのだそうな。瞬間炸裂するABSシステム、超派手・爆発的に立ち上る225/45-16neovaからの白けむり...
結果的に覆面に並びかけた時点では○20km/h程度まで減速する事に成功し事無きを得たと言う。
#その後130km/h+で知らずに抜いて行く数台の車を無視し、覆面氏はその赤い車をぴったり追走したらしい...。

この場面、別にそのような運転を筆者が推奨していると言う事ではない。
あくまでABSの正しい使用例としてお話している。

乾いた高速道のようなフラットな路面では、とにかく確実に急激に車速を落とすと言う目的に対してABSに敵うものは無いだろう。運転手はただブレーキペダルを思いっきり蹴飛ばすだけで良い。あとは賢いABSシステムが物理的な最低限の距離で車を止めてくれる。

問題なのは雪道である。
果たして雪道でもABSは最善足り得るのか?と言う話を次回続ける。

2006年2月10日 (金)

止めるには...?

雪道編が延々続きます。
書いてる本人も止まらなくなってきたので「誰か止めてくれ〜」とイノウエさんに助け船をお願いしたら、「雪道でブレーキ踏んだって止まるわけないでしょ」とあっさり見放された。(しくしく...)
おっしゃる通り、雪道で車を止めるのは大変な事なのです...

雪道でのブレーキングは詰まる所「タイヤのグリップ」と「路面状況(μ)」の相関であると言えるだろう。平たく言えば、「路面の凍り具合を素早く察知して」「タイヤ様のご機嫌を伺う」と言う事になる。(笑)
雪道でのこの相関関係は非常にわかりやすい形で現れるので、実際にはそれぞれの挙動に注目してみれば普通の人にだって何らかの変化は感じ取れるものだ。別にそんな難しい事を言おうとしてるわけではない。
これを最も単純な挙動として具現化する方法は、例によって周りの車や道路の状況が比較的安全と思われるタイミングで夏場と同じ感覚のブレーキングを試みれば良い。
...ま、確実にフロントがロックするでしょうね。

一般的な感覚としてフロントタイヤがロックした場合、まず大半の人は更にブレーキペダルを強く踏みなんとかしてブレーキが効くようにと言う努力をすると思う。この事は一部の路面状況では有効になる場合もあるため必ずしも間違いとは言えないのだが、少なくとも雪道でそのまま踏み続けた場合は良い事は何も無いと言って良いはずだ。
一旦ロックして滑り始めたタイヤはそのままではほとんど有効な制動力を得られないまま唯々あたかもスキーのような状態で滑走する事になる。

タイヤのグリップと言うものは「滑り出す直前」が最も強力と言う事になっているようだ。
これを現実の運転に当てはめて考えると、つまり運転者は路面その他の全ての状況から最適なブレーキの強さを瞬時に判断し「最適な強さ」と「最高のタイミング」でブレーキを踏めば物理的な最低限の距離で車を停止させられる事になる。
もちろんこれには前の記事の中の「車間距離」と言う要素も加わるため単純に倍、つまりは倍の距離からこの作業を始める必要があるのだが、まぁこの辺はあくまで理屈上の話であり、倍の距離と最高のブレーキングでもってトライしたとしても100%助かると言う保障は無い。

なぜかって!?
これの答えは簡単だ。
雪道の路面状況がずっと一定なわけ無いでしょ?
常に細かく変化する雪道の路面状況では100%確実なブレーキングなんてのはそもそもあり得ない話なのだ。

まぁしかしとりあえずは上記のような実験を一度やってみて下さい。
全てはその経験から始まって行く話なのですから...

2006年2月 9日 (木)

ブレーキング

昔佐久の山の上にあるアサマ2000と言うスキー場に出かけた時の事。

その日は朝から快晴で文句なしのスキー日和、ただシーズン始めだし雪が少ない年でもあったので人工雪で確実に滑れるこのスキー場を選択して朝イチで出かけた。車は借り物のFFジェミニ(JT150CC)である。
#スタッドレスを履いているのがこの車だけだったもので...

このスキー場、佐久から一気に山道を駆け登ったてっぺんの向こう側にある。
ピーカンだったはずのこの日だが、さすがに標高が高いため現地到着と同時に無風状態のままで大量の雪が降り出した。
ま、同行した連中はそんなの気にするようなわけもないので構わず皆でスキーを楽しみ、午後2時ごろに上がって帰路についた。
帰り道は若干登ってからあとは延々急勾配の下り坂となる。
この時点での道路は乾いた路面に新雪が20〜30cm積もった状態で、もちろん除雪なんかされていない。
雪道の経験が一番多いからと言う理由で運転手になった筆者だがAT車の下りはちょっと辛いもんがある...。
ちなみに助手席は「目無しコーナーにヨコ向いて入って行く」のが大好きな(爆)いすゞ主治医氏(今回のような普通の乗用車が最も得意です)だし、後席で転がっているのは86ジムカーナおやじだから別に筆者が出る幕は無いはずなんですけどね。(笑)
で、この時も「2」ではまるでダメ、「1」でもやや強めの断続的なフットブレーキを併用しないとどんどん加速して行くような状況だった。

さてそうやってボチボチ走り出した筆者の目に飛び込んできたのはまず最初のコーナーで路肩に跳び出している四駆車両。
「あ〜らら」と同情しつつコーナリングし出したらひとつのコーナー内で3台の四駆がそれぞれ個別に路肩の雪山に刺さっていた。以後4〜5個のコーナーで同じような光景の繰り返し。内90%は四駆の所謂クロカン車である。

この状況を見てみるとそれぞれの車両の運転手が何らかの間違いを冒しているのは明らかなのだが、車種がクロカン車に偏った理由はその車重にあると考えれば良い。
四駆の車は確かに上りには強い。ただし四駆のための機構が車に+200kg程度の車重増加をもたらすのも事実であり、この事が下り坂では不利な要素となる。
もちろん四駆状態(センターデフロック)で下る分には四輪それぞれがエンジンブレーキを得られるためより確実な減速が可能となるのだが、このコースアウトしている運転手達が果てしてその事を知っていたのかどうかと言う疑問がある。それ以前にデフロックの操作方法すら知らなかった可能性さえあるわけで...。
こんな状況でそのような知識を持たず、また状況に対する対処法もよく考えないまま普通に走ればそれはクロカン四駆であっても単なるやたら重たいFR車となってしまうわけで、まぁここで刺さっていた車の大半はそのような事になっていたのだろうと思う。

下り坂での車の挙動に対し最も有利となる要素は「軽さ」である。
同じ道を同じスピードからブレーキングしたとして、最も早く確実に止まれるのは車重が軽い車なのだ。重たい四駆はなかなか止まんないです...。
快適性と言うものを無視すれば雪道最強の四駆は「四駆の軽トラ」なのではないかと筆者は思っている。最近のものならパワーもあるから、荷台にスコップで雪を放り込み重量バランスを調整してやればコイツは意のままに雪道を疾走するはずだ。

そんなわけでブレーキの話を続けます。

2006年2月 8日 (水)

ギアの選択

雪道を走行する場合のギアの選択なのだが、一般的には「普段よりもひとつ下のギア」を選択する事が望ましい。
これはMT車なら単純に実行できるだろうけどAT車の場合はちょっとややこしい。

例えばオーソドックスな4ATの場合でも、これは通常なら3速がトップ(ギア比1.0)で4速はオーバードライブ(OD)となっているはずだがこのセレクターの表記とODの選択方法が各社で異なる場合がある。
とりあえず筆者通勤用NAロドスタではセレクターはあくまで「D」のみであり、ODはシフターにあるスイッチでon-offするようになっている。これがまぁ古典的な定番か。
#この場合はもちろんODをoffにして下さい。
他にホンダ車等ではそれをシフターで切り替えるようになっているものがあり、すなわちD4・D3と言うポジションが備わる。
#こっちはD3ね。
さらに近年の車では5ATも珍しくないみたいだし、さらにCVTでは6速なんてのもあるようだからその辺の新しい車については事前に低いギアに固定する方法をお勉強して頂きたい。(この筆者に聞いても無駄ですから...笑)

ここでギアを落とす事をお勧めする最大の理由は「エンジンブレーキ」を最大限活用したいためである。
雪道のブレーキは怖い。
普段よりも相当慎重にブレーキングしたつもりでもタイヤはあっさりとロックしてあっという間に滑り出すのがむしろ普通と考えるべきなのだから。
例え平坦な道であったとしてもODからのブレーキだけに頼った減速は結構なリスクを伴うものなのである。ここはOD-offからアクセル全閉→エンジンブレーキによるある程度の減速と弱めのフットブレーキを併用する事でのできるだけ自然な減速を心がけて頂く。

ある程度車速が落ちてからなら更に下のギア、すなわち「2」を選択してより強いエンジンブレーキを活用する事もできるが、ここで注意しなければならないのがシフトダウンしたあと(MT車ならクラッチミートしてから)の回転数である。車速が高い=エンジン回転数が高い状態でのシフトダウンは雪道では時に命取りとなる場合もある。ATはまだしもと思うがMT車で夏場のようなつもりでこれをやると、クラッチミートの瞬間に車がヨコを向く事だって別に珍しい事ではない。
全ては駆動輪に掛かる瞬間的なトルク変動によるものであろう。これが大きいほど危険性は確実に増すと言える。(瞬間的なトルクの増減に対しタイヤのグリップが追従できないためと考えられます)
目安としては3,000〜4,000rpm程度となるため普段からご自分の車のシフトダウン時の様子を確認しておく必要がある。

さらにもっと怖い下り坂の場合。
これは最初からギアを2個、すなわち4ATなら最初から「2」に落とすのが無難。この状態で坂道を下った時に「アクセル全閉」でもなお加速して行くようであれば迷わず「1」を選択すべきだ。
#これでもダメなら、残るのは「ヤクザな技」だけです。(笑)
#もちろん一般人は使用禁止(爆)なので、どうしてもと言う方はラリー屋さんを捕まえて教えてもらって下さい。

都会では...

続けて朝起きてみたら一面真っ白けだったと言う日の対処方法。

まず都会に住んでいる方の場合、これは繰り返して申し上げますが素直に徒歩・電車等をご利用下さい。バスはあまり当てにならないかも知れません。

例えばイノウエさんクラスの腕っこきであったとしても、このような状況で車を出すには様々なリスクがある事が容易に想像される。単純にご本人にスキルがあったとしても周りが全てそうである保障はどこにも無いわけであり、つまり所謂「もらい事故」のリスクが非常に大きい状態と言って良いのではないだろうか。
また自分の方だって多少の「タコ踊り」や「くるくる」をヤらかす可能性はあるわけであり、そうなった時の逃げ場と言うものを考えてみれば都会の雪と言うものが相当に都合の悪いものである事が想像できると思う。

この場合最も問題となるのは普段からたくさんある違法駐車の山と、それに加えて雪道に恐れをなし放置された車である。ある程度広い幹線道路であっても路肩は全て車で埋め尽くされて時には2重・3重駐車となっている事も珍しくないだろう。
以前の東京の大雪の時には首都高の上にもたくさんの車が放置されていて、それらのために除雪もままならず数日間に渡って渋滞が続いた事もあった。

ガラガラの道路を嬉々として走り回る車は「雪国出身等の腕っこき」か、「ただの何にも考えていないバカ」に大別されると考えるべきだ。
これが前者であればそうそう人様に迷惑をかけるような真似はしないだろうけど後者の場合であれば何をヤらかすか想像も付かないわけであり、たまたま運悪くそのような輩によるもらい事故に遭遇するよりは素直に車を諦めなさいと言うことを申し上げたい。

それでもどうしても車を出さなくちゃなんないんだよぉと言う方のためにもこの記事を書き続けているわけなのだが(できるだけ止めて下さいね)、例えスタッドレスを履いていたとしても考えなくちゃいけない事はまだまだあるのだ、と言う事をさらに続けてご説明する。

2006年2月 7日 (火)

未圧雪路

ちょうど今現在、西から東の各地で雪になっているようである。
筆者も午前三時に勤務が終了し、さてNAロドスタ+Neovaで雪道を走って帰るかと(喜んで)外に出たらもう雪は止んでいた。.......ちっ(笑)

様々なパターンがある雪道のなかで意外に辛いのが今日のような夜中に降る雪であり、夜間にしんしんと降り積もる雪がそれなりの積雪となった場合、翌朝に起きてさぁ出社するかと外に出た途端にあわてる事がある。
#全く気づかない内になんじゃこりゃってな世界になってますな。(笑)

新雪が降り積もって除雪されていない状態の道路を走る場合について考察してみよう。...これがスキー場だったら最高の状態なんですがね〜。
まず一般的な乗用車の「最低地上高」は150〜180mm程度になってると思うのだが、仮にそのような状態の積雪路にトライしてみようと思う場合、この数字が一つの目安となる。もちろんスタッドレスを履いている事が前提。
結論を先に言うと、この数字を上回る積雪であったなら最初から諦めた方が良い。徒歩や電車などの別の手段を考えるべきであると思う。もし電車が動いてなかったら出社する事自体を諦めるのもひとつの(懸命な)選択肢であるとも言える。

それでもどうしても車で出かける必要があると言う方に僅かばかりの助言を差し上げましょう。

今日のようないきなりの降雪では、仮に明朝の道路が雪で覆われていたとしても極端な滑りかたをするとは限らない。少なくともご自宅から幹線道に出るまでの間はさほど多くの車が走っているわけではないだろうから、前日の道路状態、つまり乾いた路面に降り積もった雪ならば低速で慎重に進む限りではほとんど問題無く走れるのではないかと思う。
問題はむしろ幹線道路に出てからの方なのだ。
大きな通りだとこんな日の夜間でもそれなりの交通量があるだろうから、降り続く雪はそれらの通行車両によって踏み固められそれが明け方の急激な気温の低下によって凍りつき少なくともタイヤが通過する轍部分はかなりひどい状態になっている事が考えられる。もしも大雪になってその轍もろとも覆い被すような勢いで降っていたら轍自体もどこだかわからなくなり、一見路面を平等に覆い尽くす積雪の下には様々な状態の路面が隠れている事になる。

これでどういう事になるかと言うと、例えばご自宅からそろそろと歩み出て「お? こりゃ案外なんとかなるんじゃないか?」と言う感触のまま幹線道路に出てアクセルを強く踏んだ途端に隠れていた路面の氷に足をすくわれてクラッシュすると言う事も十分考えられるわけだ。

雪で覆われた路面は一見平和そうにも見えるのだが、その雪の下がどうなっているのか?と言う事を推測しながら走る事がまずは基本となる。

2006年2月 5日 (日)

氷の上での発進

例えばあなたが今スニーカーを履いてスケートリンクの上に立っていると考えて下さい。普通のコンバースなんかでも、意外に立ってる事ぐらいは可能なはずです。

問題はそこから何かのアクションを起こした瞬間に現れる。
まず右足を一歩踏み出すとしよう。ヒトが2足で停止した状態から動き出そうとする事、これはすなわち踏み出すのと反対側の足で地面を蹴る事から全てがスタートする。この場合は左足をぐっと踏ん張る事になるわけなのだが、その瞬間にまず滑ってバランスを崩し場合によってはそのままコケる事も珍しくない。

これをミラーバーンの上でスタッドレスを履いた車と置き換えて考えてみる。
車の場合は4足だからFR車であれば駆動輪である後輪が左足に相当し、踏ん張る=クラッチミートして動き出す瞬間にズルッと来るのはある意味お馴染の光景だろう。

人間が安全に動き出したいと思えばまず左足が滑らないように神経を集中してそお〜っと動き出すと言う事をすると思うのだが、これは車でも同じと言うことなのである。必要なのは動き出すために必要な最小限の力であり、それが路面のグリップ力(μミューと言う単位で表されるようだが..)を上回るようであれば即座に滑ると言う現象となって現れるわけだ。

この場合の車側には低速域での適度なトルク(大き過ぎても小さ過ぎても問題が出る)、素直なエンジン特性(アイドリングの安定性? ンなの、エンジン止まんなきゃOKじゃん〜 ...などと言う筆者HMなんぞは論外)が求められ、またMT車では半クラッチが絶対必要になる。それ故に雪道での発進はAT車に有利な条件となっているのである。
ただ現代のAT一部車種で見られるような、意図的にアクセル開度と実際のスロットル開度をずらし踏み始めにいきなりグワッと吹けるような車ではむしろ扱い辛い特性となる。
まぁこの場合はMT車同様に慎重なアクセルワークを心がけて頂ければ何とかなるだろうと思うが、いずれにしても必要になるのは自分の車の極低速域での挙動(機械的な部分ね)を普段からしっかりと掴んでおくと言う部分である。

夏場の走行ではまず気にする事も無いそんな発進の瞬間の挙動なのであるが、これが現代のパワーアップされた車では思った以上に大きなトルクがかかっている場合が多い。
#キャンプとかでジャリ道を走った時、思った以上に扱いに苦労したご経験は無いですか?

これのもうひとつの理由は現代の車のサスセッティングにも寄るだろう。
ニッサンに「ムラーノ」と言うSUV車がある。これは大きな車体・大きな重量・大排気量ハイパワー・4WDと言う現代SUVのひとつの典型の形と言って良いと思うが、札幌にいる甥っ子がすぐに購入したものに乗せてもらった時の事。迎えに来てもらった千歳から登別に向けての夏場高速道の乗り心地は格別であり、ロールの少ない安定したコーナリングとかなり硬いにも係わらずフリクションを抑えてゴツゴツしないで済んでいるショックの躾けもなかなかのものだった。
ところがこれがちょっとダートに乗り入れた途端に馬脚を現す事になる。
完全にオンロードに向けたサスセッティングはダートに入った瞬間撥ねまくり、まるでトラクションと言うものが得られなくなるのだ。乗ってる人間に多少のストレスがかかるのはまぁしょうがないと思うが、この場合は明らかに車の方にストレスがかかっていて、運転していた甥っ子もちょっと驚いていたようだった。
#今頃は雪道で苦労してるんじゃないかなぁ...
まぁ腕はあるヤツなんで心配は要らないのだが...

ここで例に上げたムラーノが特別ひどいと言う意味では決して無い。多かれ少なかれ現代の車ならそう言う風な躾けになっていると考えた方が良いのだ。
この例ではまだダートのレベルであり、これが雪道の場合では遥かに大変な事になるのだ。

オンロードセッティングの現代の車で雪道を走ると言う事は、決して簡単な事では無いと言う事を今一度お考え頂きたいと思う。

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